旨み成分テアニンでリラックス

お茶を飲むと、独特の旨みや甘みを感じます。同時に、リラックスした気分にもさせてくれます。これは、アミノ酸の一種であるテアニンが大きく影響しています。

旨み成分テアニンでリラックス
(1)アミノ酸(テアニン)とは
アミノ酸はお茶の旨み・甘みに関与する成分で、その60%以上はお茶に特有なテアニンです。テアニンはグルタミン酸に近い構造をしており、上品な旨みと甘みが特徴です。茶葉に含まれるテアニン以外のアミノ酸としては、グルタミン酸・アスパラギン酸・アルギニン・セリンなどがあります。

(2)茶期、葉位別による含有量の違い
テアニンはお茶やツバキ、サザンカには存在しますが、それ以外の植物には存在しません。
二番茶よりも一番茶、一番茶でも初期の若い芽に多く含まれ、成熟した芽では極端に減ります。
また、玉露のように被覆して(日光を当てない)栽培すると、アミノ酸からカテキンへの生成が抑えられるため、茶葉中にテアニンを豊富に含んだままの状態となります。このため、新茶や玉露は旨みの多い味わいに、番茶はあっさりした味わいになるのです。

(3)保健作用
お茶の浸出液のカフェイン濃度は約0.01~0.02%で、お茶を1杯飲むと15~30mgのカフェインを摂ることになります。この量のカフェインですと、かなり強い興奮作用を示すはずなのですが、実際には穏やかな興奮作用でとどまります。これは、テアニンにカフェイン興奮抑制作用があるためで、劇的な作用を適度な作用に変えるあたりは、お茶がもつ天然・自然の妙といえるでしょう。
テアニンが血圧上昇を抑制することや脳の神経細胞を保護する働きをもつことは、動物実験を行った結果、明らかになりました。また、テアニンを飲んだ場合の人間の脳波を測定すると、リラックスしている状態のときに多く出現するα波が上昇することも判明しています(伊藤園の中央研究所の調査による)。

(4)成分の組み合わせの効果(カフェイン・テアニン・アルギニン)
緑茶には、カフェインの作用(脂肪をエネルギー源にする)によって、運動能力(持久力)の向上に効果があると考えられています。一方、運動時には老廃物であるアンモニアが高まることから、アンモニアの代謝を促進するアルギニン、さらにはリラックス作用のあるテアニンを組み合わせることによって、効率的に疲労を軽減すると推測されています。
これらの成分の組み合わせを検討した結果、カフェイン:テアニン:アルギニンの比率は、1:2:2が好ましいという結論が導き出されました(伊藤園の中央研究所の調査による)。
さらに、人間に室内ランニング装置を用いて運動負荷(トレッドミル走)をかけたときの被験者の疲労度をスコア化した結果、カフェイン・テアニン・アルギニンを含んだ飲料を摂取した場合、運動開始時からの疲労度の低下効果が認められました。
テアニン同様、高級茶にはアルギニンが多く含まれていますが、お茶成分の組み合わせによる効果は非常に興味深い分野で、さらなる研究が続けられています。

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